「ピエロは芸で人々の笑顔を引き出す」
近年、ピエロを本業とする人の数は減少の一途を辿っている。
最早職業というより芸術と捉えられている節もあり、週末の副業として人々に笑いを届けているピエロも多い。
そんな中2014年3月、シカゴで世界ピエロ協会の年次総会が開催された。
集まったのは世界各国で活動する230人以上のピエロ。
互いに自慢の芸を見せ合ったり、幼いピエロの卵達に向けてフェイス・ペインティングやジャグリングのセミナーを開催した。
しかし容姿を真似するだけでは、本当のピエロにはなれない。観客の反応を考えながら練習を積み、本番ではスキルと集中力を駆使した芸を披露することが求められるのだ。
奇怪なメイクをしただけでは観客を怖がらせてしまうだけで、笑いなど到底提供できない。セミナーを通して、ピエロはスキルを習得する以上に人々の心にどう寄り添うかを真剣に考えるべきだということを強調していた。
例えピエロを本業にする人がいなくなったとしても、人々を笑顔にする愉快なピエロが完全にいなくなってしまうことはないだろう。
