ピエロのはじまり

歴史上で初めてピエロが現れたのはいつだか知っていますか?

その歴史はとても古く、14世紀イタリアのルネサンス期まで遡ります。既に道化師は存在しており、役者はそれぞれの個性を活かした芸を模索していました。
奇抜な色の衣装を着たり、他とは違うふるまいをして人々を魅了していたのです。

1830年、イタリアから離れた地でついにピエロが登場します。
パリのフュナンビュル座で、道化師バティストが白い衣装で哀愁漂う夢幻劇をやったのです。
バティスト自身が惨めで苦労の多い人生を送っていたこともあってか、劇は大成功。
これがきっかけでピエロとマントマイムが大流行し始めました。

喜劇的な道化師に代わって、人々は笑いの中にどこか寂しさを感じさせる滑稽なピエロにはまっていったのです。
もしかすると芸の中に、誰もが心の中に抱える葛藤や矛盾を無意識のうちに重ね合わせていたのかもしれません。

ピエロはそれから200年以上も人々に笑いを届け続けています。

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