マルセル・マルソーとは

今回皆さんにご紹介するのは
パントマイムを世の中に広め
「パントマイムの神様」と呼ばれた
マルセル・マルソーという人物です。

この方を知っている方は
どのくらいいらっしゃるでしょうか。
1900年代半ばに「パディスト」という劇で
道化役としてデビューしたのをきっかけに長い間多方面で活躍した
パントマイムの先駆者のような方なのです。

マルソーは幼いころから
ハリウッドの無声映画の主人公である
チャップリンキートンらをすごく敬愛していたと言われています。

そんな彼らは声を発しない分顔や服装、
体全体を使って表現するパントマイムに加え
独自のスタイルづくりに取り組んでいたようです。

そんな彼らのようにマルソーは
白塗り顔にしま模様のシャツ、
花を飾った帽子姿のピエロ「ビップ」Bip というキャラクターを作り上げたのです。

このキャラクターをひっさげフランス・パリを中心に様々な劇場で活躍、
その後「沈黙の芸術」を広めるためアメリカ・ニューヨークでの大絶賛を受けていこう世界各国で活躍し
「20世紀のピエロ」とその名をとどろかせました。

もちろん我が国でもマルソーの公演が行われており
見る人に感動を与えてくれたのは言うまでもありません。

マルソーのパフォーマンスは、
パントマイムを演じながら心の中で歌を歌っているようで、
マルソー自身も「パントマイムは“ 沈黙”から生まれる芸術です。ですからまず“ 沈黙”とは何かを理解する必要があります。
私にとって“ 沈黙”とは“ 静寂の音楽”のようなものです。」と語っています。

その彼の独特な世界観に多くの人々が虜になったことでしょう。
そして2007年に84歳でなくなるまで世界中で愛され続けたパフォーマー、
マルソーを超える存在はあらわれるのだろうか。
そのぐらい彼の後世に残した功績は素晴らしいものだったでしょう。