道化師をより深く知る為の1冊
道化師(ピエロ)についてもっと学びたいあなたに
かつて、世界には多くの道化師達がいました。
道化師は今も昔も舞台の上で滑稽にふるまい、人々に笑顔を与える存在です。
時に人々を混乱させ、複雑に絡み合った現実を解きほぐしてみせます。
有名な経済学者がデータから社会を語るなら、道化師は少し離れた視点から人々を眺めていると言ってもいいでしょう。
前者にしか見えないものがあるように、後者にしか見えないものがあります。
道化師は見える世界を芸に表現し、笑いに変えてきました。一見気づきませんが、そこには私たちが思っている以上に様々な風刺やメッセージが込められているのです。
今、道化師の数が減ってきています。しかし複雑な問題がはびこる現代こそ、本当は道化師が必要なのではないでしょうか?
自らの愚かさを認めながらも笑顔を浮かべる強さを、私たちは思い出すべきなのかもしれません。
ここで紹介する道化師の専門的な本は、道化師をより深く知る為には最高ものです。
裏に隠れたメッセージに意識を向ければきっと誰もが興味深く読めるはずです。
道化師をより深く知る為の1冊
■道化と笏杖
晶文社
1983/3
ウィリアム・ウィルフォード(著)
高山 宏 (翻訳)
定価4200円
なぜ道化師は世界中の文学、絵画、劇などに繰り返し現れるのだろうか?
なぜ道化師たちは場所も時間こそまちまちなのにこうも姿形が似ているのだろうか?
なぜ人々は道化師に魅了されてしまうのか?
さまざまな角度から道化師の魅力や秘密さぐっていきます。
この本は400ページを超えており重さも1キロ近くある濃厚な1冊となっています。
■道化
1979/5
イーニッド・ウェルズフォード(著)
内藤 健二 (翻訳)
定価2600円
晩餐会でソクラテスに減らず口をたたく伝説の道化師。
シェイクスピアの劇場に乱舞する道化たちからチャーリーチャップリンまで、
歴史の道化師の姿、社会的な役割が書いてある本。
■道化の宇宙
1985/9
山口 昌男(著)
白水社
定価1900円
アレルッキーノやピエロといった道化師と音楽、映画とのつながりについて書かれています。
■Bring on the Clowns (英語)
ハードカバー
1980/9/25
Beryl Hugill(著)
アメリカで出版された道化師の本。
英語ですが絵や写真で構成されているので見るだけ、飾るだけで楽しい本です。
宮廷道化師かチャップリン、マルセルマルソーまで紹介していてまるで道化師の百科事典のようです。
道化師の服装、持ち物動き方までよくわかる1冊となっております。
■巴里の大道芸人
小滝達郎写真集
求竜堂
1983/05/01
パリの街角の大道芸人たちの写真集です。
火を吹いたり、手回しオルガンで音楽を奏でたり、パントマイムをやったりする大道芸人たちと
パリの街並み、パリの人々がひとつになってまるで街がひとつ大きな劇場のようです。