道化師とピエロの違い?

83年9月号の絵本とおはなしという雑誌に
道化師とピエロはイコールじゃないの?
という一説があります。

安野 光雅さんがABCの本を描いたときのことを回想した文章にこういうのがある。

Cでは時計の中からClownが顔を出している。
辞書をひいてみるといい。

・Clown=道化師

・Pierot=道化師

・Jester=道化師

と出ている。

言葉の上ではわかったつもりになることはできるが、この道化師のちがいを絵にかけといわれると、ちょっと困ってしまう。

安野さんんも最初はピエロ=道化師のつもりでPのところにピエロの絵としていわゆる道化師の絵を描こうとしたところ、違いを指摘されて描き直したそうですよ。

じゃあピエロってどういう道化?
具体的に単純にいっちゃえば、ドタバタじゃなくて、黙って物思いにふけるタイプの道化。コスチュームでいえば、つぎはぎやぶかぶかズボンじゃなくて、白(黒)のゆったりとしたシンプルな服、赤鼻のおどけた顔ではなく白塗りの哀感のある顔ーこれが、正確にいうと「ピエロ」と呼ばれる道化の姿。ですから、サーカスの道化たちは、あれは「ピエロ」ではなく、本当は「クラウン」と呼ばれる道化なんです。

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うーん深い。道化師の研究は今日も続きます。